夏は、自然界の植物も、人間の体も、中に貯めていたエネルギーを 外に拡散させていく 季節です。
そんな季節には、そんなエネルギーを緩めて 外に発散させてくれる 陰性な 食物や調理法も必要です。
体を締めて 寒さから守ってくれる 根菜や 火をじっくり通した料理などは、敬遠したくなったり、おいしいと感じられなくなったりするものですが、それも 自然の摂理です。
(マクロビオティックで言う、陰性、陽性という 概念は、最初は わかりづらいのですが、
夏野菜は、より陰性、冬野菜は より陽性 と 考えていただくと わかりやすいと 思います。)
ですから、玄米は体にいいからと 夏に 無理して 体に詰め込むことはありません。
「おいしい!」 と 感じて食べられるものが 体に必要なものなのだと 思います。
(と言っても、それは自然が恵んでくれる食べ物の範囲でのことで、白砂糖の入った甘いお菓子や、化学調味料や添加物の入った加工食品、温室で育てられた 野菜や果物などは 不自然な食品なので、たとえ 「おいしい!」と 思っても はずれます。)
圧力鍋で炊いた玄米は、むっちりとした炊き上がりで、寒い季節には、「おいし~い!」と
感じられるのですが、季節が変わると、それが 重苦しく感じられるようになったりします。
そんな時は、土鍋で炊いてみてください。
土鍋で炊いた 玄米は、圧力鍋で炊いた玄米に比べると、ふんわりとしています。
一粒一粒のお米が 膨れていて、色も 薄い茶色です。
そんな玄米だったら、おいしいなと感じるかもしれませんよ。
土鍋で炊く玄米
材料 (2合分)
玄米 2合 水 650cc (玄米の1.8~2倍)
海塩 小さじ1/4
作り方
- 玄米は洗ってから、鍋に入れて、分量の水に浸す。 (冬は一昼夜くらい、夏は4時間、あるいは冷蔵庫で一昼夜)
- 土鍋に、分量の塩を足し、ふたをあけたまま 弱火で 10分 火にかける。
- 10分後、強めの中火にする。 沸騰してきたら、浮いてくるアクを網で取り除いて、ふたをする。 中火のまま 5分ほど クツクツさせる。
- 焦げ防止のために、ガスバーナーの上に、ガスマットと呼ばれるもの、あるいは魚焼き器などを置き、その上に土鍋を置く。 ふたの蒸気穴に 菜ばしを差し込んで、穴をふさぐ。 火を弱火に調節して、そのまま50分炊く。
- 50分後、火を止め、そのまま15分蒸らす。
- 15分後、水滴が落ちないよう注意しながら、ふたをはずす。 しゃもじで 玄米の上下を入れ替えるようにして、ほぐし混ぜる。
ポイント
- 土鍋の種類で、炊き上がりにも かなり差が出ます。 何度か炊いて 自分で 工夫してみてください。 私は、2合炊く時には、右のフレームで紹介している 三鈴鍋を 使用することが多いです。 おいしく炊けますよ!
- 玄米はできるだけ無農薬を手に入れて作ってみてください。
- 浸水時間は6月のこの時期、8時間くらい取ってください。 (浸水時間が短いと、消化吸収が悪く、玄米のいい部分が体に吸収されません。)
- 塩を入れると、陰陽のバランスが取れて、よりおいしく炊き上がります。
- 塩は 質のいい海塩を使用してくださいね。
- ガスマットがあると、熱が均一に回って 焦げにくいです。
Happy Cooking !